マンション管理士はメリットがいくつもある資格ですが、難易度が楽な資格だというわけではありません。
難易度が高い資格はもともと、他の資格と比べられる傾向が強いのですが、同じ不動産業界の資格と比較されることが、マンション管理士については目立ちます。
このページでは、マンション管理士と同じ業界の資格で、受験する価値が高いとよく噂になる資格「宅地建物取引士(宅建)」との差をあぶり出してみましょう。
マンション管理士と宅建の違い
マンション管理士と宅建は、目的はだいぶ違いますが、目立つ共通点は「これからの不動産業界でのニーズ」でしょう。
ようするに、就職・転職で武器になるということです。
だからこそ、難易度が比較され、どちらを受けたほうが得なのかが論じられるのでしょう。
では難易度の違いはどうでしょうか。
平成28年の合格率: | 8.0% |
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平成29年の合格率: | 9.0% |
平成30年の合格率: | 7.9% |
平成28年の合格率: | 15.4% |
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平成29年の合格率: | 15.6% |
平成30年の合格率: | 15.6% |
宅建は、マンション管理士の2倍前後の合格率になっています。
単純化するなら、宅建のほうが2倍くらい合格の望みが高まるということです。
マンション管理士と宅建には違うニーズがある
そして宅建の試験も、マンション管理士や管理業務主任者と変わらず、難易度・合格率は例年横ばいを続けています。
したがって宅建の難易度は、マンション管理士よりは決定的に低いということになりそうですね。
もっとも、このシンプルな事実は「マンション管理士より宅建を受けたほうがいい」なんてことを自動的に意味するのではありません。
宅建は確かに、不動産の売買をやっている企業では一定人数必要な資格です。
不動産会社への就業および昇進を決定づけることもある、貴重な資格です。
しかしマンションの管理業務には応用できません。
管理の手が必要なマンションは、全国に無数に残っており、これからも増える可能性もあります。
マンション管理士には、宅建とは違ったニーズがあるのです。
※管理業務主任者ほどではありませんが、宅建も「マンション管理士とのセット合格」を狙う人がけっこう出てきます。
やはり、不動産業界での活躍をするにはどちらもおおいに有効だからでしょう。
チャンスがありそうなら、両方を(一度に勉強する必要はありませんが)目指すのも悪くありません。