マンション購入者を支援する立場を望みました
私は不動産営業から転身。
今年35歳になります。
マイナス情報にはなりますが、不動産業界で働く者の一人として、日本のマンションはこの先、余っていくのだろという悲哀を感じていました。
もちろん景気回復を促すかなめの産業のひとつである住宅政策を、国は今後も支援していくのでしょう。
しかし「都市への回帰」や「少子化」などのことを思いますと、バブル期以前に、都心から遠く郊外に建てられたマンションが置かれている状況はかなり切実です。
今後しっかり計画立てられた対処がなければ、そうそう明るい未来はないと感じていました。
そしてそうした憂慮ある現実に、勝機があるとも感じていました。
ある程度マンションのことを知っている一人として、建設・販売を担う仕事から、マンションを購入された方々の暮らしを支援する役回りに変わりたいと思っていたのです。
ネットワークを形成して仕事をするのが魅力
開業してみていちばん意外だったのは、マンション管理士として独立することは、いわゆる「一匹狼」になることではなかったということです。
実際は、その真逆でした。
マンション管理士の仕事は、各専門家の間でのネットワークを必要とする仕事です。
建物の保全の面では建築士の方々と、また法律が関係することでは司法書士や行政書士と連携することが必要です。
訴訟事にはなりませんでしたが、弁護士にアクセスして相談を求めたこともあります。
まあこのことは、マンション管理士としての経験年数にもよりますが、マンション管理組合の顧問業には、さまざまな問題が浮き上がってきます。
他資格者のみなさんのお知恵を拝借しながら、その一つひとつに対処していく働き方は非常に勉強になります。
振り返ってみれば、会社に属してマンションを販売していた頃の方が、私はむしろ一匹狼的だったような気さえします。
いまの働き方はとても充実しています。
自分の存在価値を自覚できる仕事です
すべてのモノと同じように、マンションも老朽化していきます。
しかし、当り前の話ですが、今日明日に朽ち果てるということではありません。
そこには大勢の方が住まわれていて、その全員の方が管理組合として私たちのお客様としています。
そしてお客様(管理組合)にしても、私にしても結局、今日できること、今年できること、3年以内にできることなどを話し合いながら、結局・結局、今日という一日と向き合っているわけです。
マンション販売をしていた頃のように、売ったらそれで終わりではない。
お客様といつまでもずっと繋がっていることが、苦労の絶えない大変さであり、最近はそこに自分の存在価値を見られるようになりました。
ほぼすべの職業は「人助け」のためにあると思いますが、マンション管理士の仕事では、特にそのことを強く感じることができます。
そのことに生涯を賭ける気持ちのある方は、ぜひそうなってください。
マンション管理士を求めている管理組合は、いまも今後も無数にあります!