マンション管理士の現状と将来性は?

マンション管理士は、マンション数の増加が生んだ資格

ここまで、マンション管理士になる前段階の話として、資格を取得するための試験の内容や、それに合格するための勉強法について述べてきました。

“そもそも論”として、「マンション管理士試験は合格するのがとても難しいにもかかわらず、資格を取得したところで仕事もあまりなくて儲からない」といったことが言われたりしています。はたして、これは真実なのでしょうか?

その答えを明らかにするためには、まずはマンション管理士資格が誕生した背景を整理しておく必要があります。

マンションの数は年々増え続けていて、現在の総ストック数は600万戸以上。国民の約10%がマンションの居住者となっています。

マンションの管理業務は当然、管理業者が行うわけですが、マンションの数が増えれば増えるだけ、その業務量も増え、また業務内容も複雑化しています。そうしたなかで、マンション管理に関するコンサルタント業務を行う資格として国が音頭を取って創設したのが、マンション管理士です。

すなわち、マンション管理士というのは、時代の要請を受けて、国のお墨付きをもらって誕生した資格というわけです。

知識だけでは通用しないのがマンション管理士の実務

「資格を取得したところで仕事もあまりなくて」というのは完全なる誤解です。マンションの数は今も増え続けているわけですから、むしろマンション管理士が活躍できる場所は十分にあります。

その一方で、「資格を取得したところで仕事もあまりなくて儲からない」の「儲からない」の部分は完全否定できません。というよりも、マンション管理士試験に合格はしたものの、その資格を十分に活かせていない人が多いのもまた事実なのです。

上でも述べた通り、マンション管理士はマンション管理に関するコンサルタントです。コンサルタントには「知識」と「実践力」の両方が求められるわけです。しかしながら、マンション管理士試験に合格して得られるのはあくまでも「知識」のみ。

「実践力」は、現場でないと身につけることはできません。その意味では「資格を取得したところで儲からない」ではなく、「資格を取得しただけでは儲からない」というのが正しいと言えます。